相談支援の基本を学ぶ勉強会のご報告

自分以外の人の意見を聞くのは楽しいし、参考になります。今回もすごく盛り上がったのですが、気がつけば思いのほか時間が経っていて、どうしても後半巻きが入ります。

第2回 フィードバックループを理解しよう

2018.05.19

 「あなたは心を肯定するか、否定するか」今回は、こういう問いで始めてみました。

 システム論は、心や精神構造を実際にあるかのように想定し、それらが科学的客観的な理屈を持つとし、人間の行動をその理屈により説明できるとした理論に対する批判や反省から発展しました。心や精神構造の部分はブラックボックスとし、見えないところではなく、見えるところを分析していく方法をとります。その分析対象となるのがフィードバック・ループです。

 フィードバックということばも、ループということばも、円環的な認識と思考を表現しています。問題状況に対し「何が原因でそうなるのか?」という直線的な思考で考えるのではなく、「どんな相互作用がこのパターンを維持しているのか」と考えます。このパターン認識が円環的思考の土台です。

 継続的な人間関係ではコミュニケーションはパターン化することは経験的に知られています。これを理論的に整理したのがMRIのコミュニケーションの試案的公理です。全部で5つあるのですが、今回は時間切れ。3つまでしか行きませんでした。


途中で写真を撮らせてくださいと

お願いするのを忘れていました。

片づけを始めて気が付きました。

第1回 システムを理解しよう

2018.04.21

 初夏を思わせる土曜日の昼下がり。今年度の勉強会が始まりました。第1回のテーマはシステム論。目の前の事象を「システム」として捉え、要素・構造・機能・繋がり方・力動性という視点でアセスメントするための基礎理論となります。

 多くの養成課程や研修では、ざっと説明されるところでもあり、皆さんには新鮮だったようです。

 システム論を採用する意義は多数あります。多層な背景との相互作用を自然な状態とする視点からは円環的な関係論が、また全体性からは小さな変化であってもシステム全体に波及する効果が、さらに成長や発達に合わせ変化と安定が繰り返されるということも理論上説明されます。さらに、システムが生み出すパターンを掴むことで実践がより効果的に行えるようになります。

 しかし、システム論には批判もありました。その批判からどのように理論が発展しているのかは、第3回の内容となります。お楽しみに。

 次回は、フィードバックループについてです。


現在、福祉・教育・医療・労働・司法とさまざまな対人支援の領域では、「相談対応」や「相談支援」による問題解決が当然のように期待されています。しかしながら、これが言葉で言うほど簡単なことではないと、多くの相談員や支援者は実感しているのではないでしょうか。

リプルでは解決志向の面接相談を行っています。そこで使っている理論は、複雑な問題状況を整理し、解決方法を利用者と一緒に検討する作業に向いていると思います。また、主な介入技法である循環的質問法を使いこなせるようになれば、効果的に面接を展開させることができると思います。

そこで勉強会と銘打って、皆さんで包括的対人支援論を学ぶ機会を作りました。基礎理論の理解と実際の例を組み合わせて、解決志向の面接相談の基本の一部を体得していただこうと思っています。興味のある方、必要性を感じておられる方はぜひお問い合わせください。

2018年度前期 相談支援の基本の勉強会
2018相談基本勉強会.pdf
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2017年度 相談支援の基本を学ぶ勉強会のご報告

第2回(2017.11.11)のご報告

事例検討会の様子

 第1回は「解決を生み出す仕組み」ということで、解決志向の対人支援論の基本的な枠組みや心構えをお伝えしました。また、面接手順の3段階とその第1段階で行う「問題を、具体的な行為の連鎖の形にする」作業で使用するトラッキングという技法をお伝えしました。

 第2回となる今回はそのトラッキングを使う練習です。参加者にクライアント役をお願いし、私(中)がワーカー役になって、ロールプレイを行い、トラッキングを実際にやってみました。

 その後、役割を交代。ワーカー役で練習された参加者は「どこをトラッキングしたらいいのかわからなかった」「言い方までは聞けなかった」と感想を言っておられました。

 実はこの日は午後から事例検討会があり、実際にトラッキングを使った現場の実践報告を聞くことができました。