相談支援の基本を学ぶ勉強会(後期)のご報告

第4回「介入プランと技法選択」(1)

2019.01.19

 どのような手順で問題とされる状況を変化させるのか、相談員の方で立てるのが「介入プラン」です。「クライアントの否定的な出来事定義をもう一度吟味してもらって、差を生み出そう」とか「クライアントに行為選択のアイデアを出してもらって、そこから考えて行こう」というのがプランになります。そのプランを具現化するために用いるのが、技法(質問法)になります。

 プランを考える際、役立つのがトラッキング・データを基にしたパターン分析と導き出す仮説です。皆さんには練習事例を使って、「意味づけのパターン」、「行為選択のパターン」、「二者間のパターン」を分析し、話し合っていただきました。

 面白かったのは話し合いの後の感想で、「クライアントのルールを考えていたが、気がついたら、他人の言葉をどう思うかという自分のルールが見えてきた」、「自分だったらこうするという自分のパターンと違う時に、違和感を感じやすいのがわかる」と、今回はご自分のことをふりかえり、発見する時間にもなったようでした。

第3回「介入技法:トラッキングを中心に」(2)

2018.12.15

 トラッキングの2回目は、より実際の場面に近い形で演習を行いました。前回の練習事例を使って、相談員役、クライアント役になって、トラッキングを意識して行い、クライアントのふり返りに役立つようなメモを残すことを目標としました。

 役割交代をして、1グループ4人だったので、4セット。メモはしだいに見やすく、しっかりとしたものになっていきました。またトラッキングに入る質問メッセージを切り込むタイミングも、セットが進めば進むほど「ここだとわかった」とうまくつかんでいただけるようになりました。

 私(中)は観察者として皆さんの相談員役を見せていただいていたのですが、ついつい目が(耳が)、クライアント役の名演技にとらえられてしまうほど、本当に4者4様のクライアント像で臨場感というか、本物感が見事でした。

 集中していたのであっという間に研修時間がきたのですが、お時間をいただいて一言感想をシェアしました。「意識して使っていってスキルとして身につけたい」と多くの方に言っていただきました。

第2回「介入技法:トラッキングを中心に」(1)

2018.11.17

 第2回、3回と2回にわたって、トラッキングについて学んでいきます。トラッキングは、クライアントに解決努力の過程を順序立てて説明していただく際の質問技法になります。トラッキングの不思議なところは、具体的なやりとりを再現するように話していただくだけで、「この時ちょっと言い過ぎたんですよね」「ここで言えば良かったんです」など、解決行動のアイデアが出てくることです。

 クライアント自身、問題となる出来事が起こってから、何度もご自身でその時のことをふり返り考えておられて、ところどころ気づくことや思うことがあるのだと思います。それが、トラッキングによって、丁寧にその出来事の最初から最後までをたどることで、より浮かび上がってくる、そんな作用があると思います。

 練習事例を読んでいただいて、さっそく演習に入りました。質問メッセージは「最初から」とか「順番に」という時系列化を促すものと、「具体的に」とか「詳しく」などの具体化を促すものがキーワードになります。皆さんには意識して使っていただきました。

 

第1回「オープニング」

2018.10.20

 いよいよ始まる後期日程。前期からの参加者の方も、これまでとは違う部屋の様子にリプル側のやる気を感じてくださったようです。確かに前期とは違い、後期は演習が中心なので、机を置かず椅子だけにして、どんなワークにも対応しやすい配置にしました。

 今回は、相談支援のオープニング、クライアントの訴えを始めて聞く場面で意識することを学びました。特に初回面接でいかに解決文脈を構築できるかはその後の展開に大きく影響します。支援者が自身の発するメッセージをどのようにコントロールするか、ワークを通して体感していただきました。大いに盛り上がったのは、コンプリメントのワークです。普段言われないようなこと、取り上げられないようなことを、他者が肯定的に評価するだけで、自分自身のやっていることに自信を持てたり、より大切なことだと意味づけを深めたりできたという感想を持っていただけました。はた目にも頬を赤らめたり、表情を崩したりと、支援者役のコンプリメントが届いているのがわかりました。

 一方、意識してコンプリメントをする側の支援者役からは、「言葉選びが難しかった」「コンプリメントをするぞと構えて話を聞いたからできたけど、ぼーっと聞いていたら、できなかったと思う」などの感想がありました。さらには、「話す人がより詳しく話してくれるのがわかった」「意識してコンプリメントしたところが相手にとって“そこ!”というところだったらしく、喜んでもらえた」など、肯定的なメッセージの大切さも実感していただけました。